残雪を踏みしめながら、小屋建て前の鑓温泉に登ってきました。
この時期は残雪が多く、夏とは違うルートで登っていきます。猿倉を出発してしばらく夏道を歩き、猿倉台地から先は雪のあるところを選びながら小日向方面に向かいます。中山沢でアイゼンを装着し、小日向コルへの急登を登りきれば、目前に残雪を抱いた杓子岳と白馬鑓ヶ岳が現れ、目標の鑓温泉も見えてきます。
小日向コルから先は湯ノ入沢まで雪上をぐんぐんと下り、そこから鑓温泉まで標高差300mを一気に登ります。今年は残雪が多かったので、三次郎のあたりは楽々に歩くことができました。
三次郎から湯ノ入沢にかけて、雪解けしたところからシラネアオイ、オオサクサソウ、ニリンソウ、ミズバショウ、リュウキンカなどが咲き、今年はカタクリ(写真)が非常に多く咲いてました。
鑓温泉の露天風呂は常にお湯が流れ込んでいるので(いわゆる掛け流し状態)、いつでも入ることができます。小屋建て前なのでよしずも何もなく開放的、ちょうどいい湯加減に加え露天からの眺めも良く、最高に気持ちいい〜お風呂です。
数年前までこの時期に訪れる人がほとんどなかった鑓温泉ですが、最近は山スキーや週末を中心に登山者も増えてきました。夏山シーズン前なので道標やベンガラ、赤布などのマークはなく、雪解け具合によりルートファインディングが難しくなります。入山される方は十分気をつけてください。