北アルプスの自然に囲まれた白馬村に、大型のゴミ処理施設が建設されようとしています。スキーや登山など観光産業が主体の白馬村に、なぜ新たなゴミ処理施設が必要なのか！？

環境省（旧厚生省）が平成9年に、ダイオキシン類の排出削減、ゴミの減量化、リサイクルの推進などを図るため、ゴミ処理の広域化計画を策定するように各都道府県に通知いたしました。白馬村は北アルプス広域連合として、小谷村、大町市、美麻村（現在は大町市）、八坂村（現在は大町市）とともに、基本計画を策定することになりました。

その後、広域連合の中で協議が進められていたようですが、2月23日の信濃毎日新聞朝刊で、白馬村飯森地区が大型ゴミ処理施設の建設候補地になった、ということを突然知ることになりました。まさに寝耳に水・・・。

ゴミ処理施設の建設候補地は、長野市からくる通称オリンピック道路と、国道148号線が交わる立体交差の近くで、計画では高さ30mを越える焼却炉と59mの煙突が建設されます。白馬にきた観光客は、まずゴミ焼却場を見てから八方尾根や白馬岳に向かうわけです。

白馬は四方を山に囲まれた盆地形状で、焼却場から出た排ガスは抜ける場所がないため、村内全体が排ガスに包まれます。健康への被害はもちろんのこと、高山植物や雷鳥など大変貴重な動植物への影響も考えられます。

現在白馬村内では、行政による地元住民説明会が行われていますが、建設候補地に至った経緯や安全性、自然に与える影響など、どれも満足のいく説明がなく、形式だけで終えようとしているところがあります。

このままでは大変なことになってしまう。白馬の自然はどうなるの？

ゴミ焼却場建設候補地のすぐ近くに住む住民の方たちが、「新ごみ処理施設を考える会（仮称）」を設立しようとしています。その方たちから、WEB上でゴミ問題を議論できないか相談を受け、早速先日ブログを立ち上げました。
白馬村に住む方はもちろんですが、白馬をこよなく愛する人達にもぜひ考えていただきたいと思います。
http://hakubamura.blog80.fc2.com/


このようなゴミ処理場の建設問題は、白馬に限らず全国の至るところで問題になっていると思います。人が生きていく上でゴミは必ず出てしまいますし、それを何らかの方法で処分しなければなりません。
ゴミを燃やせばダイオキシン類の排出に加え、地球温暖化にも影響します。普段私達に出来ることは、ゴミの分別によるリサイクルを進め、ゴミの排出量を減らしていくこと。できることからコツコツと。