秋のあぎ登山ツアー、第2弾は大キレットから北穂・奥穂を目指しました。
10月3日朝、白馬を出発する時に雲の合間から見えたのは真っ白に雪化粧をした白馬三山の姿。「もしかしたら穂高も真っ白!?」と心配しましたが、上高地で見た穂高連峰には冠雪した様子はなく、同じ北アルプスでも北部の白馬と南部の穂高では違うんだぁと、改めて思いました。
明けて4日、いよいよ難所の大キレットを目指します。天気は文句なしの快晴。南岳小屋で腹ごしらえと装備を調えて、いよいよ大キレットへ突入です。
まずは獅子鼻の横からの急な下り。最初はゴールの北穂とほぼ同じ高さですが、下るにつれて北穂を見上げるようになり、やがて北穂が絶望的な高さに感じるようになってきます。
最低鞍部まで下ったら、次は長谷川ピークへの登りが続きます。お天気はいいものの、飛騨側から吹き上げる風は冷たく、体をすぐに冷やしてしまいます。休憩する時は、風がなるべく当たらず、なおかつ安全な場所を選びました。
長谷川ピークを登りきると、今度はA沢のコルに向けての下りが始まります。ここから先は両側がスパッと切れ落ちていて、天気が良すぎて足下も丸見え、高度感をビンビンに感じながら通過することになりました。太すぎる立派な鎖を持って慎重に通過し、岩をまたいで飛騨側に移り、さらにその先へ。
A沢のコルから北穂までは、長い長い登りが続きます。飛騨泣きは難所ですが、それ以外にも危険地帯はいっぱいあり、気を抜くことはできません。見上げれば北穂の小屋が見えますが、なかなか近づいてはくれません。歩いてきた道を振り返れば、いったいどこを歩いてきたんだろうと感じるはずです。
小屋直下にあと「200m」の表示があり、そこから一踏ん張りで北穂高小屋に到着。余裕があれば北穂の山頂にあがって(小屋からわずか30秒で山頂です)、歩いてきた大キレットを振り返ってみてください。きっと感動するでしょう。
この日はす行き交う人がなく、自分たちのペースで歩くことができましたが、期間や時間帯によっては対向者とのすれ違いも増えてきますので、お互い譲り合いながら安全に通過するようにしてください。あと、上下で行動している時は落石にも十分注意してください。