
槍ヶ岳
(山行日) 2008年12月8-10日 2泊3日
【12月8日】
5時00分:豊科で合流後、新穂高温泉に向かう。安房トンネルを越えると雪景色だった。
7時20分:新穂高温泉出発。天気は快晴・無風。白出沢出合まで右俣林道を歩く。林道の積雪は10センチほど。
8時35分:穂高平着。小休止10分。この先積雪が徐々に増え、白出沢出合で30センチに。先行者(山スキー)のトレースがあるが、スキーとつぼ足では沈み具合が違うため、スキーのトレースはかえって歩きづらい。
9時50分:白出沢出合着。小休止10分。白出沢を渡った先から登山道を歩く。トレースはない。樹林帯のためか、積雪10センチほどでしばらくは歩きやすい。ブドウ谷のあたりから雪の重みで登山道に倒れ込んだ小枝が道を塞いでおり、枝を払いのけたりくぐったりして歩くためペースが落ちる。
12時20分:滝谷出合着。日溜まりでゆっくりと休む(20分)。滝谷から先は積雪が増え、ラッセルに苦労する。途中でワカン装着。
15時00分:槍平小屋着。冬期小屋を利用する。宿泊者は我々のみ。水は小屋近くに流れる小川から取水した。
【12月9日】
4時15分:起床。
6時30分:夜が明け薄明るくなる中、ワカンを着けて槍平小屋発。小雪が舞ってるものの、視界はまずまず。しばらくは沢沿い(蒲田川)に進み、中ノ沢から先は赤布に沿って斜面をトラバース気味に進む。
槍平小屋周辺ではスネラッセルだったが、先に進むにつれて積雪が増え、通称宝の木と呼ばれるダケカンバ周辺で膝ラッセルに。
10時30分:宝の木着。小休止10分。ここから大喰岳西尾根に取り付く。登り始めは急斜面。急斜面を越えた先でワカンからアイゼンに換える。
大喰岳西尾根は岩稜や岩屑混じりで、場所により積雪・雪質が異なる。登り向かって右方向(南側)から風を受けるため、尾根の右側は積雪少なめで表面がパックされた状態。左側は雪が堆積していて深い。途中痩せた岩稜帯があり、ラッセルを嫌って迂回せずに直上する。岩稜帯は2級程度で難しくない。
標高が上がるにつれ、風が強くなり、天気は徐々に下り坂。
14時50分:大喰岳山頂着。ガスで視界が悪く、吹雪。飛騨乗越への下降ルートを探し、すぐに出発。夏道沿いに竹竿+赤布の目印あり。
16時00分:槍ヶ岳山荘着。冬期小屋を利用する。宿泊者は今日も我々のみ。槍ヶ岳山頂はガスで見えない。
【12月10日】
3時40分:起床。風が強いものの、満天の星空。好天が期待出来る。
6時20分:アイゼン、ハーネス、ヘルメットを装着し、小屋を出発。夏ルートに沿って槍ヶ岳山頂を目指す。気温は-9℃、この時期にしては暖かいが、千丈沢から吹き上げてくる風は冷たい。


6時55分:槍ヶ岳山頂着。東の空から御来光、眼下には白銀の北アルプスが広がる。最高の眺め。昨日の苦労が報われた瞬間。
7時10分:下山開始。小屋まで慎重に下る。
7時50分:小屋着。
8時20分:下山開始。
8時30分:飛騨乗越から飛騨沢へ降りる。雪は深いものの、安定していた。途中から膝上ラッセルになるが、下りのためあまり苦にならない。
9時30分:宝の木着。このあと気温が上昇し、ポカポカ陽気になる。登りの時に自分たちでつけたトレースを歩くが、雪が緩んでアイゼンに雪団子がくっつき、歩きにくい。
11時10分:槍平小屋着。アイゼンを外す。
12時20分:滝谷出合。
13時50分:白出沢出合。この先は単調な林道歩き。
14時40分:穂高平。
15時30分:新穂高温泉に無事下山。
2日目に稜線で吹雪かれたものの、全般的にお天気に恵まれました。この時期にしては暖かく、厳冬期にはほど遠い気候で、これも温暖化の影響!?
なにはともあれ、今年最後にいい山行ができました。来年もいろんな山にチャレンジしたいですね。